Item Number 29
[TA100点] シラー初■もしも七つの椅子シラーに、リザーヴがあったなら…[カリスマ]と[レジェンド]交わる南ア・シラーの最高峰【Porseleinberg by Boukenhoutskloof Swartland 2018】 ★
2020 Overall Red Wine of the Year 受賞 ★
◎もしも「七つの椅子」に上位版が存在したら…。
定価ベースで8,000円を越える高額帯、ナパでもブルゴーニュでもない第三国系の南アフリカ産、そしてカベルネでもピノでもない、ぶどう品種の人気面では後手に回るシラー種…。
「量販のための王道的要素」を持たないもかかわらず、かつて数百本の日本輸入量が予約で全て消えた…という他に類を見ないワインといえば、『ブーケンハーツクルーフ・七つの椅子シラー』。
凄まじい人気と熱狂的な愛好家を世界に抱えるアイテムですが、ではそんなブーケンハーツのシラーに、"もしもリザーヴが存在した"なら…。
そんな夢物語の一旦を担う、このif話に最も近い存在…それがこちらの『ポルセレインベルグ』。
ブーケンハーツクルーフ傘下にあるレーベルのひとつにして、マーク・ケント×カーリー・ロウという、カリスマ×レジェンドの両名により生まれた極上のシラーです。
その最新’18年が、遂に南ア・シラー史上初の【TA100点】を獲得。
発表時には日本に入っておりませんでしたが、遂に登場!! ◎驚くべきその品質。
▲ティム・アトキンの南ア格付けにおいては、6年連続【第一級】に位置づけられます(2015〜2020)。
当然のように【Syrah Wines of the Year】も受賞。
こちらは2014年から2020年まで、アワード制定以降、100%受賞。
この7年連続SoYフルコンプ…とは、『ブーケンハーツ7つの椅子』、『マリヌー・シスト』、そしてこのポルセレインベルグと、この世に"たった3本"のみ。
▼アドヴォケイト誌上でも、平均評価、最高評価、何れも「七つの椅子シラー」の上を行きます。
▼デキャンター誌シラー特集では、どちらもが南アのトップ・シラーとして掲載されましたが、やはりポルセレインベルグが上位に。
同一資本下にあり、フルーツ・ソースには同じ畑が用いられ、そして評価は軒並み上位に。
これが、私共が「七つの椅子にリザーヴが存在したなら、これがもっとも近い存在」と述べる理由です。
▼ポルセレインベルグ (Porseleinberg) ケープで毎年開催される、ケープ・ワインメーカーズ・ギルド・オークション。
ここに、とある一本の非・商用ワインが出品され、当時の南ア・ワインとしては破格の高値である1000ランドでの高額落札が行われて話題となりました。
それこそが『ポルセレインベルグ』。
当時は’09年でした。
この前評判の高さを受けつつ、’10年より一般市販が開始されます。
始まりは2009年、マーク・ケントがブーケンハーツクルーフ用の新たな畑を探索していた際に発見した173エーカーのワイン用農場、その購入からでした(植樹は89エーカー)。
カーリー・ロウをその専属栽培家、兼醸造家とし、最初に詰めたボトルを上記オークションに出品したのです。
造るワインはポルセレインベルグのシラー1種のみという潔さ。
表向きには醸造家はカーリー・ロウ単独(正規輸入元発表)…とされていますが、マーク・ケントが一切無関係ということは無いでしょうし、実際、SIP(※後述)のWebサイトのポルセレインベルグの欄には「Marc Kent & Callie Louw」と明記されています。
ラベルは、ドイツはハイデルベルグ社の年代物の製活版印刷機(上部看板画像)で自身が一枚一枚仕上げる…という拘り様です。
マーク・ケントの解説はもはや不要でしょう。
こちらでは「レジェンド」ことカーリー・ロウについて触れます。
◎カーリー・ロウ(Callie Louw) 南ア・ワインの進化の歴史を辿る際、近代に最も近い節目の一つに、「スワートランド・レヴォリューション」が挙げられます。
その中心にあるのがSIP(Swartland Independent Producers)であり、簡単に言えば、スワートランドというエリアの地位向上を、地域性・自然性・品質の高いワインをもって実現させよう…という団体。
そしてその中心人物の一人がカーリー・ロウです。
「スワートランドのチェ・ゲバラ」と呼ばれるカーリー・ロウは元『タルバッハ・マウンテン』(現フェーブル(フェイブル)・マウンテン)の醸造家であり、同ワイナリがアトキン【Red Blend Wines of the Year】を受賞するまでとなった礎を築いた人物です。
その優れた手腕から、ドリンク・ビジネス誌からは「南アTOP10醸造家」に、WE誌からは「5人の革命的醸造家」に選ばれ、評論家ティム・ジェームスが「ケープ最上の醸造家は誰?」という記事を書いた際には、「カーリー・ロウは言うまでもなく…」と別枠扱い。
たびたび「レジェンド」との肩書きと共に紹介されますが、これ、文献や文字上のみの表現だけでなく、SIPのメンバーが実際に彼のことを、さも当たり前のように「レジェント」と呼んでいるのには驚きました。
自身では「醸造家というよりもファーマーだ」と述べ、オーガニックやビオの知識と経験に富み、よく仕事をするパートナーの名前に、「古樹の女王」ことロサ・クルーガー(>>詳細)の名を挙げています。
▼’18年 ’16、’17年に続いて’18年も乾燥した年になりましたが、大切な春先に適度な暖かさがあり、60mmの降雨があり、健全な栽培期間をスタートさせることができました。
房や果実は小さくなり、収穫量は3t/haと非常に少なくなりましたが、その分凝縮して強烈なフレーバーを持った果実を得ることができました。
当’18年からポンピングオーバーを最小限にする代わりに、上から網で抑えて果帽を浮かび上がらせないことで抽出を促す「サブマージド・キャップ」を取り入れ、大成功をおさめました。
フードル90%、エッグ・コンクリート・タンク10%にて12ヶ月の熟成。
その後二年の瓶熟。
◎Tim Atkin South Africa Report 2020より 【TA100点】 「In the right hands, great sites produce great wines. Since its inception in 2010, Porseleinberg has been one of the Cape's most exciting reds, but nothing quite prepared me for the transcendent brilliance of this wine. Influenced by some time spent at Domaine Jamet in Côte Rôtie - particularly their use of a submerged cap during fermentation - Callie Louw has made a stunning Syrah, proving his skills as both a farmer and a winemaker. In 2018, the style has shifted, away from power and grip to something more scented and refined. Focused, nuanced and very delicately oaked, with raspberry and wild strawberry fruit, clove and white pepper spice and textured tannins. Simply world class.」 ’18年は南ア・シラー史上初のアトキン100点確定。
同年リポートの全赤ワイン中からたった1本のみが選ばれる、【Overall Red Wine of the Year】を受賞しました。
果実は、カーリー・ロウがオーガニックとビオの手法を用いて管理する、『ポルセレインベルグ・ヴィンヤード』から。
この畑からのフルーツを80%使用したものがブーケンハーツの七つの椅子シラーであり、またイーベン・セイディの『コルメラ』も二年間だけこの畑からの果実を用いていたそうです。
サブマージド・キャップを行ったことで、ミッドパレットの肉付きが向上し、ポルセレインベルグの代名詞であるきめ細かいビロードのようなタンニンに更に厚みが加わったそうです。
例年通りアロマは非常に複雑で深淵。
そして味わいはエレガントさとピュアさもそのままに、ミネラルとフィネス、旨味がさらに豊かに。
見事なまでの妖艶さを湛えています。
●今回は更に、バック・ヴィンテージの’17年もご用意。
ヴィノス、デキャンター誌では、’18年より’17年をより高く評価。
正規輸入元でも、直近で’17年を開けたそうですが、「今飲むなら’17年」と、その素晴らしさを自負しておりました。
■ティム・アトキン100ポイント(’18)
Review Count | レビュー件数 | 0件 |
Review Average | レビュー平均 | 0(5点満点) |
Shop Name | ショップ | カリフォルニアワインのYANAGIYA |
Price | 商品価格 | 12,980円(税込み) |